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ダイヤモンドの基礎知識 美しさの基準は4C
こんな宝石言葉から表されるように
今や結婚指輪・婚約指輪と切っても切れない関係のダイヤモンド。
数ある天然石の中でも
世界一の硬さを誇る唯一無二の存在です。
婚約指輪を探し始めた方は
ダイヤモンドの「4C(ヨンシー)」という言葉を
目にすることが多くなると思います。
では、ダイヤモンドの4Cとは何かご存知でしょうか?
婚約指輪を求めて行ったお店が自分でダイヤモンドの4Cを選べるお店や
4Cの評価の差でお値段が変わるお店の場合、
ダイヤモンドのことやダイヤモンドの4Cのこと、
何も知らないとちょっと不安ですよね。
そんなお悩みや疑問に結婚指輪のオーダーメイドのお店から
ダイヤモンドの基礎知識と4Cについてわかりやすく説明いたします!
目次
1.ダイヤモンドとは?
2.ダイヤモンの4Cとは?
3.4Cのカラット(Carat)とは?
4.4Cのカラー(Color)とは?
5.4Cのクラリティ(Clarity)とは?
6.ニーズにあったクラリティの選び方
7.4Cのカット(Cut)とは?
8.まとめ
1.ダイヤモンドとは?
ダイヤモンドとは世界一硬い鉱物です。
貴重で高価で美しい宝石として世界中で重宝されています。
ジュエリーとして扱われるダイヤモンドの色は
基本は無色透明でカットすると他の宝石に比べてよく輝きます。
白く美しく輝くので
結婚指輪、婚約指輪、ブライダルジュエリーには欠かせない存在になりました。
また、世界一硬いということから
生活の中で長い時間つける結婚指輪には一番相性の良い宝石だと思います。
続いてはダイヤモンドの美しさの評価基準、4Cについてお教えしましょう。
2.ダイヤモンの4Cとは?
ダイヤモンドの4Cとは、
GIA(米国宝石学協会)が定めたダイヤモンドの評価基準です。
ダイヤモンドがどのくらい美しいか?ということを
この4Cで評価しています。
実は、ダイヤモンドの美しさには20世期の半ばまで国際基準がなく
国ごとに各々基準を設定し評価していました。
ダイヤモンドの新しい評価基準として
1950年代に開発されたのがこの「4C」です。
この新しい評価基準と方法が世界に広まったことにより
どの国でも同じようにダイヤモンドの評価ができるようになりました。
4Cは
カラット(重さ)、カラー(色)、クラリティ(透明度)、カット(研磨)という
4つの要素で構成されています。
なぜ「4C」と表記するかというと
先ほどの4つの要素
Carat、Color、Clarity、Cutの頭文字がすべて「C」だからです。
この4つの要素それぞれの評価基準によって
ダイヤモンドの美しさと価格が変わってきます。
このダイヤモンドの4Cの評価は専門の鑑定機関が行っています。
専門の鑑定機関が鑑定を行い
ダイヤモンドの品質を評価するものとして発行しているのが
「グレーディングレポート(鑑定書)」というものです。
グレーディングレポートは
必ず全てのダイヤモンドに付いているわけではありませんが
ダイヤモンドの評価についてわかりやすく書いてあります。
ここでは4Cの概要についてご紹介しました。
次はその4Cを構成する要素
カラット(重さ)、カラー(色)、クラリティ(透明度)、カット(研磨)
について、一つずつ詳しくみていきましょう。
3.4Cのカラット(Carat)とは?
4Cのカラットとは「ダイヤモンドの重さ」を表しています。
よく間違われやすいですが、大きさではありません。
ダイヤモンドのカラット「Carat」は「ct」と略され、
1ctは0.200g、大きさは約6.5mmです。
ダイヤモンドのカラットは大きさを表しているわけではありませんが
重くなればダイヤモンドのサイズも自ずと大きくなります。
そして大きな石の方が希少価値は高いです。
なので、他の3つのCの評価が全て同じダイヤモンドの場合
0.1ctよりも1ctのダイヤモンドの方が単純に高価になります。
では、他の3つのCの評価が全て同じ
「0.1ctのダイヤモンド10個の価格」と「1ctのダイヤモンド1個の価格」、
どちらが一般的には高価になるでしょうか?
答えは「1ctのダイヤモンド1個」の方が高価になります。
総量はどちらも1ctで同じですが価格は全く同じにはならず
やはり大きな石の方が高いです。
ただし、ダイヤモンドは1つの要素だけでは評価できません。
他の3つ要素の評価によってはその価値は逆転することもあります。
ちなみに、
K18などの「金の純度」を示すのもカラットと言うのですが
こちらは同じカラットでもスペルは頭文字がKのKaratです。
お間違いなく。
次は2つ目の要素
ダイヤモンドのカラー(Color)についてご紹介します。
4.4Cのカラー(Color)とは?
4Cのカラーとは「ダイヤモンドの色」を表しています。
ダイヤモンドの色って、無色透明じゃないの?と思われるかもしれませんが、
実は色にも評価基準があり
無色透明(Colorless カラーレス)を最高評価とし、
評価が下がるにつれ徐々に黄色味がかってきます。
この評価はアルファベットで等級付されていて
D〜Zの23段階に分けられています。
カラーの最高評価は D で、
結婚指輪や婚約指輪で使用されているダイヤモンドは
Colorlessと言われる D E F と、
NearColorlessと言われる G H I J あたりを使用しているお店が多いです。
結婚は「白」というイメージカラーがありますので
できるだけ白いのダイヤモンドをお客様へご案内できるよう
こだわりを持って選んでいるお店も多いようですよ。
ただ不思議なもので無色透明が最高評価で、
黄色味がかってくると評価が下がると書きましたが、
アルファベットが Z 以降になるとまた評価が変わってきます。
そう、ダイヤモンドのカラーには23段階評価の先があるんです。
ダイヤモンドにはファンシーカラーといわれるものがあり、
その黄色が強く美しくなると
ファンシーイエローダイヤモンドとして希少価値が上がります。
ファンシーカラーダイヤモンドはイエローの他にも
ブルー、グリーン、ピンク、レッドなど様々な色があり
カラーストーンとはまた違った魅力的を持っています。
珍しいものなのであまり見かけることはないかもしれませんが
大手ジュエラー の美術館での展示会などでは
立派なカラーダイヤモンドを見ることができるかもしれません。
見つけたらぜひご覧になってみてくださいね!
次は3つ目の要素
ダイヤモンドのクラリティ(Clarity)についてご紹介します。
5.4Cのクラリティ(Clarity)とは?
ダイヤモンドのクラリティとは「透明度」のことです。
しかし、単にダイヤモンドが透明かどうかを評価するのではありません。
ダイヤモンドのクラリティは
ダイヤモンドの「インクルージョン(含有物)」や「ブレミッシュ(きず)」が
どのくらい無いかを表しています。
「インクルージョン(含有物)」や「ブレミッシュ(きず)」が多いほど
ダイヤモンドは白さや輝きを失っていきます。
クラリティは6つのクラスに分けられ、さらに細かく11の等級で評価されています。
6つのクラスは下記の通りです。
【① FL フローレス】
10倍の倍率で見てもインクルージョンやブレミッシュが見えない。
【② IF インターナリーフローレス】
10倍の倍率で見てインクルージョンは見えず、ブレミッシュだけが見える。
【③ VVS ベリー ベリー スライトリー インクルーデッド】
10倍拡大で確認するのが極端に困難から非常に困難なマイニュート(微小な)インクルージョンがある。
【④ VS ベリー スライトリー インクルーデッド】
10倍拡大で確認するのが困難からやや容易なマイナー (軽度な) インクルージョンがある。
【⑤ SI スライトリーインクルーデッド】
10倍拡大で確認するのが容易から大変容易なノーティサブル (明瞭な) インクルージョンがある。
【⑥ I インクルーデッド】
10倍の倍率で容易に確認でき、透明度や輝きに影響を与える可能性がある明らかなインクルージョンがある。
参照サイト:GIA:ダイヤモンドのクラリティ より
結婚指輪や婚約指輪に使われるダイヤモンドはFL〜SIクラスまでを
使用しているお店が多いようです。
さっきから出てくるインクルージョン?プレミッシュ?
含有物や傷なんて、それって悪い欠陥品のダイヤモンドなんじゃないの?
いえいえ、ダイヤモンドにインクルージョンやプレミッシュがあっても
欠陥品ではないんですよ。
ダイヤモンドは白く透明で美しい石ですが、
そもそも他の石と同じく自然が作ったものです。
ダイヤモンドは地球の奥深く、高温高圧の過酷な状況下でのみ生まれるので、
ダイヤモンドにインクルージョンやプレミッシュがあったとしても
それは自然なことなんです。
反対に、完全に不純物のないダイヤモンドはありません。
ただ、
インクルージョンやプレミッシュが限りなく少ないダイヤモンドも存在していて、
最高品質のFLがそれに当たります。
もちろん「FL」は希少価値が高いのでお値段も高くなります。
じゃあ婚約指輪には綺麗なダイヤモンドが良いから、
・FLのダイヤモンドじゃなきゃダメなのかな?
・VVSやVSクラスは綺麗じゃないのかな?
と思いますよね。
ですが、その下のクラスであっても
婚約指輪にふさわしい良いダイヤモンドは存在しています!
そこで4Cのカットの前に、
専門店なりのダイヤモンドのクラリティの考え方と、
ニーズに合わせたダイヤモンドの選び方をお教えいたします!
6.ニーズにあったクラリティの選び方
もしも
婚約指輪のダイヤモンドのクラリティを選ばなければいけなくなった時、
・婚約指輪のダイヤモンドはFLのダイヤモンドじゃなきゃダメ?
・VVSやVSクラスは綺麗じゃないの?
と、選び方を悩まれる方もいらっしゃると思います。
もちろん、最高クラスがFLなのは変わりませんし、
一番クラリティの良いダイヤモンド であることも変わりはありません。
ですが、その下のクラスであっても
婚約指輪にふさわしい良いダイヤモンドは存在していますよ。
ここでは専門店からのダイヤモンドのクラリティの考え方と
ニーズに合わせたダイヤモンドの選び方をお教えします。
婚約指輪を探していると色々な大きさのダイヤモンドを見かけると思いますが、
婚約指輪でよく選ばれているのは
0.3〜0.5ctのダイヤモンドが付いているものだそうです。
(ゼクシイ 2020年5月号より)
そうすると、ダイヤモンドのサイズは約4mm~5mmくらいになります。
4mm~5mmのダイヤモンドは婚約指輪の中では決して小さいサイズではなく
0.5ctなどは特に華やかな婚約指輪に見えるサイズです。
ではその婚約指輪を前にして
留まっているダイヤモンドのインクルージョンやプレミッシュを
肉眼で見つけられるかというと、
見つけられない方がほとんどだと思います。
4mm~5mmの円の中の事なので
いくら目がよくても傷などは小さすぎて見えません。
そしてダイヤモンドは反射率が高く、キラキラ輝くので
そもそもインクルージョンはとても見えにくいんです。
ダイヤモンドを見慣れているお店の人でもVVS、VSクラスは
ルーペが無いとインクルージョンなどを確認することは困難です。
ですので、VVS・VSクラスには
肉眼で見える不純物があってダイヤモンドの輝きを大いに損なっている
という状態のものは少ないと言えます。
・ダイヤモンドが1ct以上の大粒ではない
・ルーペでなければVVSやVSクラスのインクルージョンやプレミッシュは見えない
という背景を踏まえた上で2つのニーズに合う選び方をお教えいたします。
①最高品質のダイヤモンドを探している、値段が高くてもOKの場合
最高評価の「FL」もしくは「IF」のダイヤモンドをお勧め致します。
鑑定機関が出した最高品質ですので間違いありません。
②綺麗なダイヤモンドが欲しいけど
予算がある、クラリティ評価よりも見た目の方が大事という場合
FLやIFでは予算オーバーだなという時は
VVS、VSのダイヤモンドを選択肢に入れみてください。
下とはいってもこのクラスは高級ブランドでも使用されるクラスですので
きっと思っている以上に美しいダイヤモンドがたくさんありますよ。
結婚指輪や婚約指輪のダイヤモンドを
自分で選ばなくてはならなくなった時にご参考にしていただければと思います。
またお店には色々と教えてくれる知識のある店員さんがいると思いますので
ご相談しながらぴったりのダイヤモンドを見つけてみてください。
続いて4つ目の要素
カットについて詳しくみていきましょう!
7.4Cのカット(Cut)とは?
4Cのカットとは
ラウンドブリリアントカットというカットだけに使用される評価基準です。
ラウンドブリリアントカットは
ラウンド(丸)型で、58個の面を持ち光を最も効率よく反射させ
ダイヤモンド美しさを最大限に引出すことを考えて作られました。
ダイヤモンドの中で最もオーソドックスなカットです。
また、4Cのうち唯一カットだけは
人の手が関わることができる部分で人の技術の精巧さを評価しています。
カット評価は
輝き、ファイアー、シンチレーション、
重量比率、耐久性、ポリッシュ(磨き)、シンメトリーという7つの要素を
エクセレント、ベリーグット、グット、フェア、プアの5段階で評価しています。
規則正しい光の反射を得られるように正確にカットされていることが重要です。
ここまでで「???」となった方、お気持ちわかります。
実はこのカット評価は
4Cの中で評価方法が一番複雑で難しいとされているんです。
ですのでここでは、カットは5段階で評価されることを覚えていてください。
カットもダイヤモンドの輝きを保つためのに大きく影響しているので
婚約指輪でダイヤモンドを選ぶ際は
EXCELLENT〜VERYGOODの高評価をお勧めいたします。
クラリティーの時と同じように、何か選ぶ工夫はないの?と思われた方へ。
ご自分でダイヤモンドを選ぶ場合、
クラリティやカラーやカラットの好みや条件にもよる要素と違って、
正直カットはダイヤモンドを見慣れていない限り
見ただけでラウンドブリリアントカットが最高の状態かどうかがわかりません。
クラリティーのように見えるか、見えないかではなく、
理想的なプロポーションであるか、ないかが重要になってくるからです。
見ただけではわからないのですが、
カットは確実にダイヤモンドの輝きに影響してきます。
ですので専門店からの選び方をお教えするとすれば
評価を元に良いものを選ぶのが一番だと思います。
また、EXCELLENT評価の中でもハートアンドキューピッドという
ダイヤモンドを提案しているお店もあります。
本来目視ではわかりづらいカット評価ですが、
正確なカットでなければ出てこない「ハートと矢の形」を
一般の方も専用のスコープを通して見ることができ
目視でカットの正確性を確認することができますよ。
長くなりましたが、
これでダイヤモンドの4Cについては以上になります。
8.まとめ
いかがでしたでしょうか。
こうみるとダイヤモンドは4Cの中に
さらにたくさんの評価要素があり
総合評価から美しさと価格が決まってくるとおわかりいただけたと思います。
最近はダイヤモンドを選べるお店や
4Cの評価の差でお値段が変わるお店も出てきました。
何も知らないと不安だと思いますが
少し知るだけでもダイヤモンドの見方は変わると思います。
ダイヤモンドのことを知るために少しでもお役に立てていれば嬉しいです。
書いた人
スタッフ 小松
ジュエリーの専門学校と御徒町のジュエリー工房で制作経験を積む。ジュエリーの商社でMDとして3年務めたのち、2019年からhitotsuchiに仲間入り。WEBサイトやSNS更新など中の人を担当。
好きなこと:代官山周辺のおしゃれなカフェやお菓子屋さん巡り
hitotsuchi 東京代官山 東京都渋谷区猿楽町22-13
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