No.200 隙間を設けたC型の結婚指輪
女性用:K18ホワイトゴールド、ダイヤ
今回ご相談頂いたのは
以前つき指をされた関係で
男性の薬指の第二関節が太くなった
という事情があり、
関節が通るサイズに合わせると
奥でゆるゆるになってしまい
着けるのが難しいとのことで
それ以来アクセサリーはつけてこなかったが
結婚指輪は是非ペア感のあるもので制作したい
という内容でした。
ふむふむ、
人体の構造的に
もともと関節が
若干は太くなっている方が多いですが
あまり差が大きいと、見た目と着け心地の観点では
確かに難しくなってきます。
そこで
パカッと開け閉めして稼働する構造にするか、
チェーンなどで
フックに引っ掛けるような構造にするか、
などなど
いくつかデザインの候補を提案し
構造上なるべくシンプルに
見た目にもなるべくミニマムに
また、2本のペア感を踏まえ
こちらのデザインで完成しました。
金属は共に渋みのある落ち着いた色味が特徴の
K18ホワイトゴールド。
ご新郎様用は
シンプルな作りの平甲丸リングを
下を一部カットしC型にすることで
関節がギリギリ通って
奥でなるべくサイズがぴったりになるように
しました。
角は丸みを出し
痛みが無いように。
また、C型は強度がデリケートになるので
厚みをもたせて焼き入れをすることで
出来る限り強度を高めました。
カットする範囲は多くしすぎても
関節は通りやすくても
ホールド感の弱い指輪になるので
指の特徴を踏まえ、絶妙な範囲で調整しました。
そして
ご新婦様の方はというと
ご新郎様のC型のデザインをベースに
その空いた空間に1回り細い幅で
橋を掛けるように繋げ、
ダイヤモンドを5石彫り留めしました。
ご新婦様の要望としては
ペア感もありつつ
なるべく華奢でダイヤが留まったデザイン、
ということだったので
いい感じに素敵にまとまりました。
無事にお渡しし
リングサイズもいい感じに着けて頂け
これから使うのが楽しみと
お二人にとても気に入って頂けました。
100組のご夫婦がいれば
100通りそれぞれ違う結婚指輪のカタチ。
とても素敵な2本でした。
末長くお幸せに。