No.287 受け継がれたブルーサファイアのオーダーリング
オーダーリング
ブルーサファイア
今回ご依頼頂いたのは
お祖母様から譲り受けたという
大粒のブルーサファイアの指輪を
普段身につけやすいよう好きな形に
リデザインしたいというご依頼でした。
完成品がこちら。
中石はお持ち込みの
約6.0mm×4.5mm(0.898カラット)の
濃紺のブルーサファイア。
石座はK18ホワイトゴールドで
腕はK18イエローゴールドで
コンビネーションの仕様にしました。
石は覆輪で留めミルを打ち、
また、幅約2.3mmの腕の中央にも
ミルを1周入れました。
また、正面側から見ると
気付きづらいかと思いますが
今回のブルーサファイア、
打ち合わせ時にはリングに留まっていたので
気づかなかったのですが、
いざ外してみると
想像の3倍くらい高さ(厚み)があり
なるべくギリギリまで低くはしたのですが
少し縦長の石座で制作しました。
石のサイズは一個一個個性があるので
リカットして石の高さを低くすることも
出来なくはないですが
今回そのままの形の良さを生かしたかったので
石に合わせて高めのバランスで制作しました。
内側を強めに丸めにしたり工夫して
結果的に石の高さは違和感なく
素敵に収まりました。
今回の石はブルーサファイアの特徴である
しっかり深い濃紺の色味。
鮮やかに透き通るような青とはまた違った
荘厳で気品を感じる色味で
光の当たり具合で
時折気まぐれに見せてくれる
鮮やかに浮かぶ青がとても魅力的でした。
左がお祖母様から譲り受けた先代のリング。
お祖母様に愛された大切なリングから
新たに作り上げたこだわりのリングへ。
無事に引き継がれました。
何十年とお祖母様を見守ってきた
ブルーサファイア。
世代を超え、新たなデザインになって
石に感情があったら
絶対に嬉しいんじゃないかなと思います。
クラシカルなミルグレインの装飾と
2色の金属のコントラストが
シンプルながら程よい個性で
とても素敵な1本でした。
また次の世代に受け継がれる時が来るまで
たくさんご愛用いただけたらと思います。