No.244 正面がくびれた2層の結婚指輪
女性用:Pt950、K18ピンクゴールド、ダイヤ
今回制作させていただいたのは
プラチナとピンクゴールドの2色を重ね
正面から見たときにリングの中央で半々に
2層になるようにした結婚指輪。
言葉での説明が難しいので
完成品がこちら。
2本ともに
半分をK18ピンクゴールドと
プラチナ950を重ね
正面の一部を細く絞ったデザイン。
ご新郎様用は石留めなしで
表面をホーニングでマットに加工し
2色の色の差が際立つようにしました。
ご新婦様用は
ダイヤモンドを半周まで留めて
ハーフエタニティに。
中央の絞りを入れたところは
彫りも石のサイズも
形に沿ってグラデーションにしました。
ちなみに
上の爪はピンク色、
下の爪はプラチナ色になっているのも
個人的に好きなポイントです。
こちらの仕上げは鏡面にしたので
お渡しの段階では色の差は
はっきりは分かりにくいですが
使用していくことで
小傷がついていくと少しづつマットになり
色の差のラインが
だんだんはっきりしてくるので
それはそれでお楽しみ頂けると思います。
リングの内側も
もちろん2色。
この2層にする加工は
見た目シンプルに見えるのですが
ゴールドとプラチナなどの
金属の硬さや粘り気が違うものを
くっつけて綺麗に仕上げるのは
実は色々な難しい点がありまして、
境目に段ができたり、
境目に「す」(穴)が空いたり、
絶妙な火加減のロー付けと、
果てしないヤスリの作業があって初めて
綺麗なツルッとした甲丸の指輪になります。
今回のは特に
境目が全面に見えるデザインだったので
ヤスリの粗さを少しづつ変えながら
ひたすら段差をなくし
無事非常に綺麗な2層が出ました。
ちなみに
ご新婦様の結婚指輪は、
先日ご紹介させていただいた
ピンクダイヤのペアシェイプの
婚約指輪と重ねた時に
フィットするように作りました。
お二人にも
大変お喜び頂けました。
2つの異なる金属が生み出す
水平線のような美しいライン。
シンプルな中にこだわりが詰まった
とても綺麗な結婚指輪でした。
末永くお幸せに。