No.282　細かい槌目の結婚指輪

今回制作させて頂いたのは
プレーンな平甲丸のリングをベースに
外側全周に細かい槌目加工をした結婚指輪。
 
完成品がこちら。

素材は共にK18イエローゴールド。
 
ご新郎様用が少し太くして幅3.0mm。

ご新婦様用が同じデザインで
少し細くして幅2.8mmで制作。

上面、両側面と
金槌を使って手作業で叩いて
模様をつけていきました。





槌目模様は
金槌の形状、叩く強さ、金属の硬さなどで
金属が様々な表情を見せてくれる
シンプルでいて非常に奥深い
伝統的な表面加工です。
 
今回は細めの丸い金槌を使って細かく叩き
その後少し艶出しの加工をすることで
反射でキラキラと光る
器などに用いられるような
昔ながら手仕事の槌目を作りました。


また、今回のこのデザイン
個人的にとても印象的に残ったストーリーがあり
 
数年前にお姉様ご夫妻にも
当店でフルオーダーの結婚指輪を
制作させて頂いていたのですが
 
今回妹様ご夫妻はどんなデザインにするか
特に前情報があったわけではないのに
後から調べたら
姉妹でほぼ同じデザインになったという
驚きの出来事がありました。
※以前お作りさせて頂いた
お姉様ご夫妻のデザインがこちら。
 
最もDNAが近い血が繋がった関係とはいえ
特にお互いのデザインを意識したわけではないのに
ほぼ同じデザインを決めていかれたのは
姉妹ってすごいなと思いました。

おそらく潜在意識の中で惹かれたであろう
この細かい槌目模様。
 
この先この模様が
どんな表情に変化していくのか
経年変化もぜひ楽しんで頂けたらと思います。

シンプルでいて
手仕事の味わいと、姉妹の繋がりも感じる
素敵な結婚指輪。
 
末永くお幸せに。