No.276　平らに面を出した太めの甲丸の結婚指輪

今回ご相談いただいた内容は
ぽってりとした厚みのある甲丸リングを
一箇所平らに削り出した印台面を作り
さらに反対側にも
縦長に何か装飾を入れた結婚指輪。
 
言葉では説明が難しいので
完成品がこちら。

K18イエローゴールドで作った
甲丸リングの一部を削り出して
フラットな楕円の印台面を作りました。

反対側には
ご新郎様用には槌目を
ご新婦様用にはダイヤモンドを留めました。

ご新郎様用は幅約4.5mm、
手作り感を残した少し波波した
厚みのある甲丸リング。

平らに削った面は
少しマットなままの仕上げにして
より楕円のシルエットが
強調されるようにしました。

平らな面の反対側には
ラインを２本彫ってその間に槌目を入れました。

ご新婦様用は幅約3.5mmで
少し差を出しました。


こちらの反対側には長方形に彫りを入れ
ダイヤを2石マス留めしました。


一見シンプルな形ですが
よく見るとオリジナリティなアレンジが効いていて
フルオーダーならではのデザインとなっています。


打ち合わせの最中で
こんなのはどうでしょう？と
その場でニュアンスで試しに作業して
雰囲気を見て頂くことは多いのですが
 
今回のご新郎様の槌目のアレンジも
あとちょっと何かしたいな、といった時に
偶発的に生まれたアレンジ。
 
打ち合わせの中で
削ったり磨いたりしながら
新しい何かが生まれていくのは
 
職人と直接打ち合わせをする
当店ならではの特徴かと思います。



先日納品させて頂き
非常に素敵な仕上がりに大満足です！！と
お二人にも大変お喜び頂けました。

シンプルな形をベースに
さりげなくも個性的なアレンジを入れた
とても素敵なデザインでした。

末永くお幸せに。