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デザインの知識14 ファンシーカット
こんにちは、
スタッフの小松です。
自宅でお米を炊くときは
土鍋を使っています。
丁寧な暮らしを目指した、のではなく、
炊飯器を置く場所に困って
選んだ苦肉の策でしたが
全くの手放しでは炊けませんが
やってみると意外と簡単です。
あとなんとなく、
土鍋で炊いたご飯って美味しそうですよね。
沸騰してきた時のふわりとかおる香りと
ぽこぽこ鳴る音も食欲をそそります。
ちょっとした気分転換に
土鍋でご飯作りおすすめです。
今回のデザインの知識は
「ファンシーカット」です。
ファンシーカットとは
丸型のラウンドブリリアントカット
以外のカットのことを言います。
ラウンドブリリアントカットは
美しいシンプルな丸型で
ダイヤモンドのカットの中では
一番カットされている数が多い形ですが、
実は宝石には他にも様々な
カットの形があります。
ラウンドブリリアントカット以外のカットが
どのくらいあるのかと
手元のジュエリー用語辞典で調べていたら
ダイヤモンドに施されるカットに限らずで言うと
とんでもない数がありました。
今まで見たこともないカットもちらほら。
全てのカットはご紹介しきれないので
ダイヤモンドのカットの中でも
知られているカットを
ご紹介いしたいと思います。
※基本的には全てファセットカットという
キラキラとした輝きを強調するカットを
想定して説明しています。
オーバルカット
楕円形のカットです。
ファンシーカットの中でも
比較的入手しやすい形です。
縦長の状態で指輪に留められることが多いですが
指輪の腕に沿うように横に留めても素敵です。
ペアシェイプ
ペア＝西洋梨の形から名付けられたカットです。
雫の形にも見えるので雫型やティアドロップ
とも言われています。
指輪にする際は
細くなっている方を上にした方が自然ですが、
下にすると少し大人っぽい印象になります。
縦に留めればどちらにもつけることが
できるのでしっくりくる方を選んでみてください。
見かけることは少ないですが
横向きにつけることも可能です。
単体の場合はアシンメトリーで個性的な印象に
２つで向き合わせるように留めれば
リボンのような形になります。
スクエアカット
正方形のカットです。
プリンセスカットやステップカットなど
さらに細かく分けられます。
プリンセスカットは
正方形でキラキラ輝く
ファセットカットのこと言います。
ステップカットとはプリンセスとは違い
石の裏側が階段のようにカットされていて
プリンセスカットよりも
シックで落ち着いた印象になります。
マーキスカット
両先端が尖った楕円形のカットです。
同じ縦長のオーバルとはまた違って
シャープな印象を持ちます。
オーバルと同じく
一般的なのは縦向きですが
横向きにも留められます。
ハートシェイプ
ハート型のカットです。
爪留めでシンプルに一粒だけでも
可愛らしい印象になります。
留める向きはやはり縦の方が
ハートの形を最大限活かせると思います。
以上、色々なファンシーカットのご紹介でした。
・ファンシーカットの向き
オーバルやマーキスなどは
縦長の状態で留めることが多く
あまり横長の状態のものがなかったので
簡単なイラストを作ってみました。
またペアシェイプも逆さまに着けると
こんなイメージなります。
婚約指輪などの参考になれば幸いです。
・同じカットで同じカラットでも
同じ大きさとは限らない？
宝石は同じカット（形）で
同じカラット（ct：重さ、石を測る単位）
だったとしても
同じ大きさやサイズ感になるとは限りません。
0.5ctのオーバルカットと言っても
縦が長いものや太いものがあったり、
0.5ctのハートシェイプと言っても
細長いハートがあったり、
横長のハートがあったりと
一つ一つに個性があります。
こんなに技術が進んでいる時代に
形が一定ではないなんて、と
不思議に思う方もいるかもしれません。
確かに現代の宝石のカットは
全ての行程を人の手でやっているわけではなく
機械やコンピューターも使われています。
それでもカットや大きさが
全て一定の形に揃わないのは
石が自然が作り出したものということに加え
カットを施す際は様々な観点から考えなければならず
さらに最後の磨きの仕上げが
人の手で行われているという点が
大きいのではないかと思います。
ここからは石の研修などで得た知識なので
実際にカットの現場に赴いている記事に比べると
生ぬるい感じになってしまいますが
ジュエリーになるために
採掘されたダイヤモンドの原石は、
原石をただ形通りにカットしただけでは
綺麗なダイヤモンドにはならないそうです。
カットの工程の現場では
１つ１つの原石ごとに
割れにくい方向と割れやすい方向、
インクルージョン（含有物）の位置、
シンチレーションなど輝きが美しくみえる方向、
色が綺麗に見える方向…etc
を考えながらカットされています。
自然が作り出した石に
全く同じものが一つもないため、
カットで考慮しなければならないことも
一つずつ違うことから、
機械制御されていたとしても
ダイヤモンドのカットが
簡単には同じ形にならないことが
わかっていただけるのではないかな
と思います。
また、最後の仕上げは
今でも人の手で行われています。
ダイヤモンドをどの角度で磨けば
この一粒が綺麗な宝石になるか
職人さんが小さな粒を一つ一つ丁寧に
専用の道具を使って磨いているんですよ。
今でも人が１つの石に向かい合っているからこそ
全く同じ形にはならない
ダイヤモンドのカットのこぼれ話でした。
ダイヤモンドの4Cの中でも
唯一人の手が加わるカット。
機械では測ることができない
「石の美しさ」を
今でも人が一粒の石を
くるくると回しながら
どこからカットしてどう磨けば
一番に綺麗に見えるかを吟味していると思うと
お手元のダイヤモンドが
ちょっと特別に感じるのではないでしょうか。
ラウンドブリリアントカット以外の
ファンシーカットのダイヤモンドは
形によっては入手が難しい場合もあるので
もしもフルオーダーの婚約指輪で
ファンシーカットをご要望の場合は
一度ご相談ください。
今回は
「ファンシーカット」についてでした。
次回もお楽しみに。
参照：ジュエリー用語辞典
書いた人
スタッフ 小松
ジュエリーの専門学校と御徒町のジュエリー工房で制作経験を積む。ジュエリーの商社でMDとして３年務めたのち、2019年からhitotsuchiに仲間入り。WEBサイトやSNS更新など中の人を担当。ジュエリーコーディネーター3級。
好きなこと：カフェ・お菓子屋さん巡り、刺繍、カメラ、映画、読書、居合道
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