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2021.07.24 Saturday ジュエリーの知識

デザインの知識15 カリグラフフィー

こんにちは、
スタッフの小松です。
 
この記事を書きながら思い出したのは
小学校の書道の時間。
 
字が綺麗な子を羨ましく思っていました。
 
私はというと
墨で汚れてしまった自分の手をじっと見つめ、、、
筆でぬりぬり。
 
なんでそんなことするんだろう?
ってことを子供はやりがちですが
私もなんでそんなことをしたんだろう??と
未だに思っております。
多分、やってみたかったんでしょうね。
 
やってみて分かったのは
冷たい墨が気持ち良いのと
あとで手を洗うのがとても大変という事でした。
 
 
結婚指輪 オーダーメイド シグネットリング用フォント一覧
今回のデザインの知識は
「カリグラフィー」です。
 
カリグラフィーとは
 
ギリシャ語の
CALLI 美しく
GRAPHEIN 書くこと
が由来となっていて
 
「文字を美しく書く手法」という意味です。
 
カリグラフィーの始まりは1世紀〜2世紀の
古代ローマの石碑の文字と言われています。
 
昔は記録するための
羊皮紙(動物の皮でできた紙のようなもの)が
とても高価だったため
 
・羊皮紙の中に多くの文字を書くことができる
・見た目にも美しい文字
 
を探究した結果、
カリグラフィーが発明されました。
 
現在は見た目の美しさに目がいってしまいますが、
当初はかなり現実的な理由から出来たようです。
 
カリグラフィーは文字を書く手法で
文字の形、フォントとは違うのですが、
 
羊皮紙へ無駄なく書き込むため
技術と共に文字の形も生まれており、
カリグラフィー(文字を書く技術)と
フォント(文字の形)は深い関係で結ばれているようです。
 
後に、文字を読みやすくするために
小文字やゴシック体が生まれたり、
書きやすさや書く速さをを求めて
イタリック体やカッパープレート体という
形が生まれてきます。
 
ですが15世紀以降、印刷技術の普及により
文字の形は残っていきますが
手書き文字の文化は廃れていきました。
 
その後、19世紀末アーツアンドクラフツ運動という
産業革命後の大量生産で廃れていった
生活用品のデザインや技術に再注目するという運動が起こり、
有名なデザインやデザイナーが誕生するのですが
その普及活動の1つにカリグラフィーもありました。
 
現在でもカリグラフィーの技術が残っているのは
一度は廃れてしまった手書きの文字に注目した
熱い思いを持った当時のデザイナー達のおかげかもしれません。
 
 
 
・結婚指輪に文字を入れるには
 
文字を美しく描く手法
カリグラフィーにちなんで
今回は結婚指輪に文字を入れるアイデアを
ご紹介いたします。
 
結婚指輪に文字を彫るには
刻印、手彫り、もしくはレーザー彫り
という方法があるのですが、
 
今回は幅広く対応できるよう
レーザー彫りでできるアイデアをご紹介します。
 
カリグラフィーの文字にあるような
筆記体も入れることができますよ。
 
 

①結婚指輪の内側
結婚指輪に文字を入れる際、
一番一般的な場所は結婚指輪の内側です。
 
元々、結婚指輪の内側には
①金種 金属の種類(ex PT950、K18YG)
②石目 石が留まっている場合の石の重さ(ex 0.3ct)
③あればメーカーサインorブランドサイン 
が入っています。
 
元々の入っているものは手押しの刻印や
それこそレーザーで印字しているところもあり
お店によって方法はそれぞれです。
 
そこに追加で
お二人のお名前や結婚記念日などを
お入れする方が多いです。
 
文字の形は決まってしまいますが
手押し刻印も味があって素敵ですし、
レーザー刻印は幅広く好きなフォントで
入れることができます。
 
さらにレーザー刻印では
手書きの文字の刻印もできるので
お二人で書いた文字を入れる方も
多くいらっしゃいますよ。
 
 
結婚指輪 オーダーメイド hitotsuchi ロゴ
②結婚指輪の外側
結婚指輪の外側にも
レーザー刻印で文字を入れることができます。
1文字から文章なども彫ることができます。
 
指輪の幅やリングサイズによって
入る文字数は変わるので
気になる方はお気軽にご相談くださいね。
 
ちなみに写真の結婚指輪は
当店のデザイナーのもので
外側にhitotsuchiのロゴが入っています。
外側のレーザー刻印の参考に撮らせてもらいました。
 
素材はPt950とK18ピンクゴールドの
半分ずつのコンビネーション。
6年間24時間つけっぱなしで
あえて磨いていないので
良い具合に傷がつき味が出てきています。
 
 
結婚指輪 オーダーメイド  コンビネーション
③2人で1つの文字(結婚指輪の内側・外側)
当店でもご注文を多くいただいている
文字を半分ずつ刻印するタイプ。
 
こちらは結婚指輪の内側にも外側にも
お入れすることができます。
 
文字のサイズは少し大きめの方が
2つにした時にはっきりと見えるので
おすすめです。
※文字のサイズが小さいと指輪の形状の関係で
2つにした時に綺麗に見えない可能性があります。
 
2人で1つの文字を
分け合っているというのも素敵ですよね。
 
それぞれが着けている時は
文字が半分になっているので
個性的なデザインに見えますよ。
 
 
結婚指輪 オーダーメイド シグネットリング 文字の刻印
④シグネットリング
 
指輪への文字入れといえばシグネットリング。
昔は印鑑の代わりとしてシグネットリングが
使われていたこともありました。
 
文字を入れる部分には
自分や相手のイニシャルを
入れることが多いです。
 
また苗字の頭文字を選んで
お揃いにすることもできます。
 
当店にも文字を入れることができる
シグネットリングがありますよ。
 
シグネットリングの結婚指輪
HMR016 HMR054 HMR037
 
基本のフォントはありますが、
オリジナルのマークや手書きの文字など
こだわりの刻印を入れたい場合は
有料にて承っておりますので
お気軽にご相談ください。
 
以上、結婚指輪に文字を入れるにはでした。
 
 
 
今回は「カリグラフフィーについて」と、
美しい文字にちなんで
「結婚指輪に文字を入れるには」について
書いていきました。
 
時々インスタグラムで見かける
カリグラフィーの動画は
書いている所作まで美しくて
見惚れてしまいます。
 
ついでに日本の書道は
「japanese calligraphy」
と言うそうですよ。
 
どの時代、どこの国でも
美しく書かれた文字は
人の心を掴んでやまないのかもしれません。
 
今回のデザインの知識はここまで。
次回もお楽しみに。
 
 
 
参照
wikipedia カリグラフィー アルファベット
ヨーロッパの装飾と文様 海野弘

書いた人

スタッフ 小松
ジュエリーの専門学校と御徒町のジュエリー工房で制作経験を積む。ジュエリーの商社でMDとして3年務めたのち、2019年からhitotsuchiに仲間入り。WEBサイトやSNS更新など中の人を担当。ジュエリーコーディネーター3級。
好きなこと:カフェ・お菓子屋さん巡り、刺繍、カメラ、映画、読書、居合道

結婚指輪・婚約指輪のオーダーメイドショップ
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