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2021.10.29 Friday ジュエリーの知識

10月の誕生石 オパール

こんにちは、
スタッフの小松です。
 
自身のワクチン接種が2回終わり、
hitotsuchiのスタッフは全員打ち終わりました。
 
感染予防は
これからも変わらず続けていくことで
ひとまずこの冬は
安心してご来店いただける環境には
出来てきたのかなと思います。
 
東京都の感染者数も今の所落ち着いていて
代官山にも少しずつ活気が戻ってきました。
 
せっかく代官山まで足を運んでもらうので
hitotsuchi付近の美味しいランチのお店なども
そのうちこちらでご紹介できたらと思います。
 
最近は土日が早くに満席になっています。
さらに、土曜日の方が早く埋まりやすいので
ご希望のお客様はぜひ早めのご予約を。
 
ウェブサイトの予約フォームやお電話にて
お問い合わせください。
皆様のご来店、心よりお待ちしております。
 

 
 

1.オパールの種類


10月の誕生石 オパール
今回は10月の誕生石
オパールについて。
 
10月の日本の誕生石には
トルマリンもあります。
別の記事でご紹介しているので
そちらもぜひご覧ください。
10月の誕生石 トルマリン
 
 
オパールを光にかざすと
七色の水が入っていて揺れているような
不思議な色と輝きを見せてくれます。
 
オパールの語源は
サンスクリット語で「貴重な石」を表す
ウパラです。
 
古代ローマ時代にはラテン語で
オパルス Opalusと呼ばれていて
こちらも「貴重な石」という意味です。
 
宝石言葉は
心の歓喜、希望、純潔など。
 
和名では蛋白石と言います。
漢字から想像できるように
オパールは白っぽい石
という印象がありますが
実はとても色の種類が豊富です。
 
まずオパールは
プレシャスオパールとコモンオパール
という2つの種類に分けられます。
 
プレシャスオパールとは
「遊色効果を持つ石」で
コモンオパールは
「遊色効果を持たない石」です。
(遊色効果については後ほどご説明します。)
 
どちらも宝飾品として使用されていますが
特に遊色効果を持つプレシャスオパールの方が
貴重な石とされています。
 
遊色効果を持つプレシャスオパールの中でも
さらに種類が分けられており
 
・ブラックオパール
・ホワイトオパール
・ボルダーオパール
・ファイアオパール
・ウォーターオパール
 
の5つがあります。
(※ファイアオパールは
遊色効果の表れないものも指すことがあります。)
 
5つのオパールは
簡単に言うと石の色で分けられています。
 
ホワイトは
その名の通り石の色が白(乳白色)〜グレーです。
 
ブラックとボルダーは
石自体には色がなく透明〜半透明ですが
母岩と呼ばれる裏側の岩が暗色のため
見た目は黒っぽい色をしています。
最初の写真のオパールはこのどちらかだと思われます。
 
ファイアは
炎のような赤みがかったオレンジのような色。
 
ウォーターは
それこそ水の雫のような透明な石です。
 
オパールの産出国は南半球の
オーストラリア、メキシコが多く
オーストラリアは全体の9割を産出しています。
 
ファイアオパールとウォーターオパールは
メキシコで産出するため
俗称で「メキシコオパール」と呼ばれることがあります。
 
ブラックオパールとボルダーオパールは
両方とも暗い色が多く
両方とも裏側に石の下地のような部分があるため
間違われやすいのですが
 
ブラックオパールは
黒から灰色のポッチという母岩がついているのに対して
ボルダーオパールは
鉄鉱石を含む茶褐色のまだらな母岩がついている
というところが1つの見分け方です。

 
 

2.オパールの遊色効果


結婚指輪 オーダーメイド オパールの指輪 10月の誕生石
続いて、「オパールの遊色効果」についてです。
 
先程5つのプレシャスオパールをご紹介しましたが、
プレシャスオパールの特徴に
「遊色効果」というものがあります。
 
この遊色効果はオパールを作り出す
珪酸の粒子の並び方と光の当たり方により
石の中に様々な色を見せてくれるという効果です。
英語ではplay of colorと言います。
 
上の写真を見ていただくとわかるように
本当に様々な色が浮かんできます。
 
赤やオレンジや青や緑など
1つの石の中に何色もの色を見ることができ
石の角度を変えて見れば
色や場所や形も変わる
なんとも不思議な特徴です。
 
遊色効果の中でも特に赤い色のものは
どのプレシャスオパールの中でも
珍しく貴重であるとされています。
 
遊色効果の模様もいくつかあり、
ピンファイア、ハーレクイン、
フレーム、ピーコックといった
名前がついています。
 
宝石の中には元来の石の色以外に
特別な色に変わったり
普通とは違った見え方をする石がいくつかありますが
今回ご紹介した遊色効果が見れるのは
オパールだけです。

 
 

3.オパールと化石


自然の中でどのように
オパールができるかというと、
岩などの隙間に珪素と水が染み込み
数百万年〜何億年という時間をかけて蓄積され
オパールが出来上がっていきます。
 
どの宝石もそうですが
自然界でできる宝石は
長い時間をかけて石になります。
 
数百万年〜数億年前のものというと
恐竜などの化石もありますね。
 
実はもう1つ、
オパールの面白い特徴として
「化石の形をしたオパール」
というものがあります。
 
オーストラリアでのみ発掘される
「化石の形をしたオパール」。
 
死んだ貝殻などの上に
土や砂が積もって固まったあと、
そのまま貝殻ごと固まると化石になりますが、
 
中の貝殻部分が溶けて岩や粘土に空洞ができ
その中にオパールの成分である
珪素や水などが染み込み固まると
貝殻、動物の骨、植物などの形をした
オパールになります。
 
貝殻の他にも
恐竜の骨や牙の形のなんかもあったりして
レアアイテムのようで
ちょっとかっこいいですね。
 
珍しいものなので
なかなか普通の宝石店で見ることはありませんが
もしかしたら化石を置いている博物館などでは
見れるかもしれません。

 
 

4.まとめ


今回は10月の誕生石、
オパールについて書いていきました。
 
鉱物について調べていると
世界史や、生物、化学など
派生するものも自然と知ることができます。
 
今回は化石の宝石について
ちょっと詳しくなりました。
 
「アンモライト」とという
アンモナイトの殻が宝石化したものがあります。
虹色に輝くので化石の形のオパールと
混同されることもあるそうですが、
構造や成分はオパールとは異なります。
 
さらにアンモナイトの化石自体は
世界中で採れるそうですが
「アンモライト」はカナダでしか採れないそうです。
また反対に、化石の形のオパールも
オーストラリアからしか採れないそうですよ。
 
こういった本業とは少し外れた調べ物も
新しいことが知れて楽しいですね。
 
次回は11月の誕生石
黄色い宝石、シトリンについて
書いていこうと思います。
 
シトリンは色が違うあの宝石と
全く同じ石なんです。
 
今回はここまで。
次回もお楽しみに。
 
 
参考 GIA オパール
Wikipedia オパール アンモナイト
ジュエリーコーディネーター3級テキスト

書いた人

スタッフ 小松
ジュエリーの専門学校と御徒町のジュエリー工房で制作経験を積む。ジュエリーの商社でMDとして3年務めたのち、2019年からhitotsuchiに仲間入り。WEBサイトやSNS更新など中の人を担当。ジュエリーコーディネーター3級。
好きなこと:カフェ・お菓子屋さん巡り、刺繍、カメラ、映画、読書、居合道

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